孫 子

二、作 戦

兵は拙速(せっそく)を聞く

 およそ戦いともなれば、戦車千台、補給部隊千台、兵士十万人と食料を遠く千里の果てに送る。すなわち、軍費は、外交費、軍事物資、車両や武器に一日千金もの莫大な費用を費やし、やっと兵士十万人の軍が出せる。たとえ勝ったとしてもその戦いが長期にわたれば、兵隊は疲れ、士気も落ちる。その状態で城を攻めても失敗するだけであり、戦いを長引かせれば国費は不足する。そうなれば、諸国はその隙に乗じて攻めてくる。こうなればどんな智者がいても事態の収拾はできるものではない。
 戦いは短期戦で成功した例はあっても、長期戦で成功した例は過去に見当たらない。長期戦で国家に利益があったことはないのだ。だからそれが如何に害があるかを知って軍を動かさなければ戦いの利を得ることはできない。
 
 












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