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九変の利に通ずる者は、兵を用うることを知る 戦いにはやり方がある。高所に陣を敷いた敵を正面から攻撃してはならない。丘を背にした敵には攻撃してはならない。わざと逃げる敵を深追いしてはならない。強い敵を攻撃してはならない。おとりの兵を討とうとしてはならない。帰りたがっている敵を無理に押し止めてはならない。敵を包囲する場合は逃げ道をつくり完全包囲してはならない。窮地に陥った敵にはうかつに近づいてはならない。国から遠く離れた地に長居をしてはならない。 道には通ってはならない道があり、攻めてはならない敵があり、戦ってはならない場所があり、受けてはならない君命がある。 それ故、戦いの九原則に精通している将こそが用兵の法を理解しているのである。この九原則を理解していない将軍は、地形が解っていても地の利を得ることは出来ない。また戦いの五法則を知っていても九変の原則を理解していなければ、将軍としての任務を全うすることは出来ない。 |
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