山の軍、水上の軍、斥沢の軍、平陸の軍の利を知る/地形の利・害/敵近くして静かなるはその険を
恃めばなり
辞を卑くして備えを益すは/杖つきて立つは飢うるなり/令もとより信なるは、衆とあい得るなり
地形には様々な形があり戦い方がある。また、敵の動性や意図を知り、部下の掌握があってこそ軍を進めることができる。
十、地 形
地形には、通、挂、支、隘、険、遠なるものあり/走、弛、陥、崩、乱、北は将の過ちなり
夫れ地形は兵の助けなり/彼を知り地を知れば、勝、
地形には6種の法則があるが、敗北にも6つの道がある。地形は兵を助けてくれるが、敵味方の地の利を知れば常に負けることはない。
十一、九 地
用兵の法、散地あり、軽地あり、争地あり・・・/兵の情は速やかなるを主とす/呉越同舟の計
九地の戦術/始めは処女の如く、後には脱兎のごとく
戦地には土地に応じた戦い方がある。そして昔から戦い上手は撹乱戦術に長けていた。それは敵の機先を制し速攻を主とした。兵を絶体絶命の地に
立たせれば死を賭して戦うものだ。軍隊を常山の蛇のように一致協力させるには決死の覚悟をさせるだけでなく、地の利を与え、冷静で厳正な態度が
要求される。
十二、火 攻
およそ火攻めに五あり/主は怒りをもって帥を興すべからず、将は
慍りをもって戦いを致すべからず
火攻めは水攻めとともに、きわめて有効な攻撃手段であるが、名君名将は慎重の上にも慎重を期す。このような名君の下でこそ国の安全は保たれる。
十三、用 間
先に知る者は鬼神に取るべからず/間を用うるに五あり/よく上智をもって間をなす者は必ず大功を成す
先に情報をつかむ者は勝つ。情報に費用を惜しんではならない。間者には五種類があり、優れた知恵と人格を備えた人物を当てる必要がある。名君
賢将がその知恵を働かせて間者を用いれば、必ず大きな成果をあげることができる。
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